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人工知能との恋!? 『her / 世界でひとつの彼女』の魅力を紹介

人工知能との恋!? 『her / 世界でひとつの彼女』の魅力を紹介

貴方は、「人工知能(AI)」を知っていますか?「AIスピーカー」が2017年の新語・流行語大賞にノミネートされてから、瞬く間に世の中に「人工知能」が浸透していきました。「OK,Google」や「ねぇAlexa」なんて声を掛けているCMを一度はご覧になったことがあると思います。これらはすべて「人工知能(AI)」に対する合図の言葉です。 今回はそんなAIとの恋を描いた映画をご紹介いたします。「AIとの恋?人間じゃないのに?」と思った方もいると思います。決して侮ってはいけません。そこにはとても深く切ない結末が待ち受けていました。

『her /世界でひとつの彼女』のあらすじ

舞台はそう遠くない未来のロサンゼルス。手紙の代筆の仕事をしていたセオドアは、妻のキャサリンとも別れ、自宅に帰ってからもゲームをして過ごすだけのふさぎこむ日々が続いていました。そんなある日、 彼は最新の人工知能型のOS「サマンサ」と出会います。 彼女は非常にユーモアがあり、それでいて博識で、ときにセクシーで、そんな彼女に次第に惹かれていきました。

サマンサもまたセオドアに惹かれ、彼らは恋人関係になります。ともに過ごす時間はいままで味わったことがないくらいに刺激的な毎日でした。そんな日々を過ごしていくうちに、彼らの関係は思わぬ方向へと変化していってします。そしてついに、 セオドアとサマンサ、人間とAIの恋のゆくえは、予想外のクライマックスを迎えます。

未来を描いたSF恋愛映画。だけどこれはもはや「SF」ではない

この作品で描かれている世界は少しだけ先の未来を描いてはいるものの、私たちが生きている現代の社会とはそれほど大きな差もないため、 「もうすぐこんな世界が訪れるかもしれない」という感覚を肌で感じながら観ることができます。

主人公のセオドアだけでなく、街を歩く人々が皆、「目の前にいる誰か」と会話しているわけでもなく、そこにいない「何か」に向かって声を発して歩いている姿は、少しばかり奇妙にも見えます。しかしこの姿は、 電車の中で見かける、皆がそれぞれのスマートフォンを見つめている光景によく似ています。

「こんな未来がもう間もなくやってくるかもしれない」と思わせる世界観に包まれた近未来SF作品でありながらも、非常にリアリティに満ち溢れた作品です。

声だけの恋人「サマンサ」 吹き替えは、林原めぐみさん

今作は、日本語吹き替え版も制作されています。字幕版などでもこの映画は十分に楽しめると思いますが、私はぜひ「日本語吹き替え版」でご覧いただきたいと思っています。

なぜなら、「サマンサ」の声の吹き替えを担当しているのは、名探偵コナンの「灰原哀」役や、新世紀エヴァンゲリオンの「綾波レイ」役でお馴染みの「林原めぐみ」さんが担当しているからです。ほかの登場人物と違って「サマンサ」は声のみで登場するキャラクターなので、林原めぐみさんの表現力豊かな演技によって物語への没入感が、より深まります。

「スカーレット・ヨハンソン」さんの演技も魅力的ですが、日本の方であれば、耳で聞いて直感的に理解ができる日本語で「サマンサ」の声を聞くことで、さらに物語の世界に浸ることができると思います。こんな思わずうっとりしてしまうような声で囁かれてしまったら、私も恋に落ちてしまうかもしれません。

AIとの恋を通して、セオドアは成長していく。

テクノロジーは日々進化しています。ロボット掃除機の普及や自動運転技術の実用化など、想像の世界だったものがすぐ目の前の現実まで来ています。この映画で描かれているような「AI」との関わり方に関しても、いつかは現実のものになるかもしれません。

そんな現実がやってきた時に、私たちはどうやって向き合うことができるのでしょうか。人間にとって「人工知能」が道具以上の存在になり、私たちの生き方を、その価値観大きく変える日がやってくるのでしょうか。

この物語は、「AIとの恋を描いた作品」であったり「AIとの恋愛関係は成立するのか」といったものが、全体のテーマに思えてしまいますが、「AIとの恋愛」というのは、あくまで入り口であり物語の導入に過ぎないのです。この物語は、AIという実体のない存在との恋を通して、他者との関わり方、そして新たな価値観をアップデートしていく、そんな「人間の成長を繊細に描いた物語」だったと感じました。

まとめ

いままでありそうでなかった斬新な切り口で描かれた、SF恋愛映画『her / 世界でひとつの彼女』。

私たちは「インターネットがSNSが普及したことで、人と人との関わりが希薄になった」といった話をしてしまいますが、きっとそれはテクノロジーに対する言い訳に過ぎないのだろうと、この映画を通して感じました。「人と人とのコミュニケーション」の先にあるもの、その難しさについて、改めて考えさせられました。

ぜひ、『her / 世界でひとつの彼女』を観て、これからやってくるであろうテクノロジーとともに生きていく未来に対して、思いをはせてみてはいかがでしょうか。